友人の出産にカメラマンとして立ち会いました。

こんにちは。CuiCuiフォトグラファーの沼山かおりです*

今日は友人の出産にカメラマンとして立ち会った話です。

まだ写真は編集していないので今日は文章が中心です。

出産 撮影 ベリエの丘

2017年1月31日、私の高校時代からの友人の計画分娩の予定日。

私は高校時代に「犬男」という名前のバンドを組んでいました。

Vo&Gのりっちゃん、Gのゆみこ、Bの光子、Dの私の基本4人編成。

ランシドなんかをコピーするアバンギャルドなバンドでした。

Gのゆみこが25歳の時に亡くなりました。今年で10年になります。私たちは35歳。

 

その犬男のベースの光子が2人目の赤ちゃんを授かりました。

「もしタイミングが合えば、出産中の写真をかおりん撮ってくれない?」と言われて撮らせてもらう事になりました。

計画分娩でしたが、早く産気づく事もあるし、私が動ける時間帯も限られており予定通りいくかなとドキドキしていました。

ですが予定の31日の日を無事に迎える事が出来ました。

 

朝の9時に上の7歳のお姉ちゃんと旦那さんと3人で産院へ向かいます。

同じ頃に光子は促進剤投入。

9:30に到着して、まだまだ陣痛が来る事もなくのんびりと、

ホテルのような素敵な産院の個室でお姉ちゃんが借りてきたDVDをでっかい画面の液晶テレビで鑑賞。

お昼の頃には強めの陣痛が来る様になっており、波が治まるのを待って合間合間で昼食。

一流レストランのランチの様な豪華なご飯で、陣痛が来てる隙にランチを狙う旦那様。

13:00になる頃にはだいぶ陣痛も強く間隔が狭くなって来ます。

出産 撮影 ベリエの丘

これ、私が今回の撮影ですごく好きな写真。

促進剤を投与してから意外と陣痛がのんびりだった事もあり、

「ミニオンズ」「アーロと少年」を見終わり「ペット」と3本目に突入してあくびをかます長女。

なんというかお産は痛みを分け合う事が出来ないという、家族と一緒でも孤独な戦いである事を表す様な写真で好きなのです。

(しかし、この後は「ママがんばれ!!」と一生懸命応援してました!)

 

14:00頃、やっと子宮口が8センチほどに開いて来たので分娩室に移動する事になります。

出産 撮影 ベリエの丘

波の間隔が眉毛の間くらい狭くなってる子宮口8センチ段階で、歩くんですよ、自分で歩いて分娩室に向かうのです!

多分これが男性だったらほとんどの人が「歩ける訳ないじゃん」って泣き喚くと思うわ。

歩いてる間に波来たら廊下で出ちゃうよ!!という感じで、

自分の時は陣痛室と分娩室が割と近かったのですが、それでも人生で一番急いだ時かもです。だって波来たら死ぬから。

それを彼女の場合はエレベーターに乗って移動という。

先に出てボタンを押して待ちました。

普段の撮影で私を映り込ませる事はしませんが、この1枚だけ。

 

光子の陣痛が強まってきた時点で私は我慢をしなければ泣き出しそうでした。

彼女のお母さんが「もうすぐだよ!可愛い赤ちゃんにもうすぐ会えるよ!」と励ましの声をかけをかける中、私も「かんばれ、がんばれ」と声をかけながら目頭がじわじわするのでファインダーの中に隠れていました。

 

依頼をもらってから、「お産を撮るってどういう事だろう」と私になりに考えました。

依頼をした光子からすれば、産まれたての赤ちゃんをおさめて欲しいという事で(あと特に旦那さんがビデオやカメラを回さなくてはいけない負担がなくなりますよね)、苦しむ自分の姿や、ましてや股からのアングルなんかはそんなに見たくないだろうと。

でも今回、陣痛に苦しむ光子の姿も撮ったし、お産の瞬間は私は股の方から撮影しました。

私はお産は血の匂いのする生々しいものだと思うし、美しく撮ろうという気分が全くしっくりこなかったからです。

で、結果なのですが、お産で苦しむ光子は美しかったし、赤ちゃんがでてくるところは生々しくなんかなかったのですよね。

 

苦しむ光子の、励ます家族の、呼吸の指示を出す助産師さんの声が、

あと光子が持ってきたi podから激しいロックの音楽が分娩室には満ちているのですが、

赤ちゃんはとても静かに、お地蔵様の様なお顔で回転して出てきました。

本当に静かで、ファインダー越しに見ていた私の音も全て止み、一緒に静寂の中にいました。

 

でも出てきた瞬間は、もうダメですね。

ブワッと感情が溢れてしまって号泣しました。

 

お産は特にプライベートなもので、家族だけの大切なものと私は考えます。

他人であり友人でもある私がそこに入っている事に対して、分娩室に入ってからは特にどういう距離感を取ればいいかなと考えていました。

光子より先に赤ちゃんの顔を見る事に対しても少し迷いはありましたし。

でもまあ私は仕事をしているのだから、そういう意味では助産師さんと同じで先も後もない他人。

しかし大切な友人の赤ちゃんが産まれた感動は他人事とは言えず、もう心が持ってかれすぎて、結構うわーーーーって感じで泣いてたし、出てきた瞬間のカットはブレてるものも多いし、プロとしてはどうかと思われます(笑)

「ああ〜〜〜〜〜!産まれた〜〜!産まれたよ〜〜〜!可愛い可愛い可愛い!!」とカメラを放り投げてしまいたい気分以外の何物でもないのですが、

結局、友人とプロカメランの間でどっちつかずの感じで、

うわっと泣き叫びながらも撮り続けました。

でも後から聞いたら、光子も旦那さんも私が泣いてる事に気付いてなかったとの事。

それ位親は必死という事です。

そしてブレてるカットも写真としてはすごく良かった。

 

一度子供を産めば多かれ少なかれ2人目問題にぶつかると思うし、私もそうです。

家計の事、自分の仕事の事、息子の育児がどんどん楽になって落ち着いてきている事、

あと何より息子が可愛すぎて2人目が想像できない等、

とにかくどちらかと言えば消極的でした。

 

だけど出産に立ち会ってみて、

お産と産まれてくる赤ちゃんにはそういう事を木っ端微塵にするパワーがありました。

そして新生児室に並ぶ赤ちゃん達の可愛い事、可愛い事、可愛い事。

感情でもって、全身でもって、産みたい!!!と思いますよ。思っちゃいますよ。

「案ずるより産むが易し」って言葉はホンモノです。

とにかく素晴らしさの破壊力が凄いのです、赤ちゃんというのは。

授かったら一生懸命産んで、一生懸命育てる、だたそれだけだなーと。

 

光子には写真の掲載の許可を頂いてますので、後日アップしたいと思います。

その時は私がベラベラ喋りたくないので先に文章を書いちゃいました。

写真を見て産みたくなってもわたくしは責任を持ちません(笑)

そして、積極的に今後出産撮影を請けるつもりもありません。

特に面識のない方のご依頼は請ける事はできないかなと私は思っています。

でも私に写真を撮られた事があったり友人であって条件が揃えば、撮影させてもらう価値があるものも残せるかもしれません。

まだ考えはまとまっていませんが、その写真が光子と家族にどう迎えられるか、また産まれた赤ちゃんが将来その写真を見た時にどう思うか、それが私には大事です。

 

とにもかくにもとても貴重な体験と仕事をさせてもらいました。

光子、本当に頑張ったね!!!そしてご家族の皆さま本当におめでとうございます。

立ち会わせて頂きありがとうございました。

お写真大切に編集してお渡ししますので楽しみに待っていてください*